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Law Practise 民事訴訟法 基本問題43:補助参加の利益

第1.B・Cの参加の可否

1. XのYに対する不法行為に基づく損害賠償請求訴訟(以下、本件訴訟)にB・Cが被告側に参加(補助参加・42条)しうるか。

2. B・Cの参加の申し出が認められるためには、B・Cが「訴訟の結果について利害関係を有する第三者」(42条)であること、すなわち(補助参加の利益)が必要である。

(1) 42条が補助参加の利益を要求した趣旨は、補助参加制度が被参加人の勝訴を通じて補助参加人の利益を擁護し、紛争の合理的解決を図るという機能を有するところ、無制限に参加を認めれば、訴訟手続がいたずらに複雑化することから、両利益の調整を図ったものと考えられる。そうだとすれば、補助参加によって擁護すべき独自の利益を有しない者やその利益が将来の訴訟に結びつく可能性がない者については、訴訟の複雑化を招いて まで補助参加を認める必要はない。

そこで、「利害関係」があるというためには、法律上の利害関係を有すること、すなわち、専ら訴訟の結果につき法律上の利害関係を有する場合に限られ、当該訴訟の判決が参加人の私法上又は公法上の法的地位又は法的利益に影響を及ぼす場合であることが必要であり(最決平13・2・22判時1745-144)、感情的理由や単なる事実上の利害関係を有するにとどまる場合には補助参加は許されないと解する。

また 、「訴訟の結果」とは、参加の可否を明確に判断するべき必要から、訴訟物についての判断と参加人の地位との間に論理上の先決関係があることが必要であると解する(訴訟物限定説・通説)。

(2) 本件において、参加申出人B・Cはそれぞれ、機体の製造者およびその設計者であり、被参加人である航空会社Yが敗訴した場合、参加申出人には求償・損害賠償請求のおそれが認められる。

(3) したがって、B・Cには補助参加の利益が肯定される(もっとも、本件訴訟において、Yのパイロットの操縦ミスの有無が争点になっている場合には、補助参加の利益は認められない)。

3. よって、B・Cは、XY間の訴訟に補助参加しうる。

第2.Eの参加の可否

1. XのYに対する不法行為に基づく損害賠償請求訴訟(以下、本件訴訟)にEが原告側に参加(補助参加・42条)しうるか。

以下、上述の基準で判断する。

2. Eは、Aと同じ事故で亡くなったDの遺族であるが、EのYに対する請求はXY間の訴訟の訴訟物と論理上の先決関係にない。

3. したがって、Eに補助参加の利益の利益は認められず、EはXY間の訴訟に補助参加しえない。

 

Law Practice 民事訴訟法〔第2版〕

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