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Law Practise 民法Ⅰ No.52:法定地上権−共同抵当

No.52:法定地上権−共同抵当

 

1.Y→A・C:所有権に基づく建物収去土地明渡請求

2.A・Cの反論:法定地上権の成立

(1)法定地上権(388)の要件

①抵当権設定当時土地・建物が存在

②土地・建物が同一の所有者に属する

③土地・建物の一方又は双方に抵当権が設定 

④抵当権の実行により所有者を異にするに至ったこと

➡①について:再築の場合、抵当権者は士地については法定地上権分を控除した価値を把握

=旧建物が取り壊され、さらに新建物が再築されても旧建物を基準とした法定地上権の成立を認めても不利にならない(個別価値考慮説)

➡個別価値考慮説の批判:建物を取り壊し簡素な新建物を建築することで競売価格を引き下げるような競売妨害に対処できない

(3)全体価値考慮説:土地および地上建物に共同抵当権が設定された後、建物が取り壊され、新建物が建築された場合、新建物の所有者が土地の所有者と同一であり、かつ、新建物が建築された時点での土地の抵当権者が新建物について土地の抵当権と同順位の共同抵当権の設定を受けたとき等特段の事情のない限り、新建物のために法定地上権は成立しない最判平9・2・14民集51-2-375)

∵抵当権者は土地建物に共同抵当権を取得する場合、両者の価値を全体的に把握しているはず

➡再築後建物については抵当権が及ばないが土地については法定地上権の付着した低い価値しか把握できないとなると抵当権者に著しく不利

(4)新建物と土地の所有者はA + Bに同順位で新建物に共同抵当の設定 →Bの利益は害されていない

法定地上権成立

3.請求不可

 

 

Law Practice 民法I 総則・物権編〔第2版〕

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