行政書士試験について(その3)
今回は、行政書士試験向けのテキストについて書きます。
ある程度、行政法を勉強したことがある人とない人では、読むべき本も変わってきます。
ここでは、行政法初心者ないし苦手意識がある人を前提にして書きます。
まず、基本書は、桜井敬子・橋本博之著「行政法」をおススメします。内容的にオーソドックスで行政法全体を400頁あまりでまとめており、行政書士試験のみならず、司法試験・予備試験・ロースクール入試まで役に立つテキストです。
また、行政書士試験だけでとりあえず十分という方には、神余博史著「国家試験受験のためのわかりやすい行政法」という本もあります。ざっとしか見ていませんが、基本書と受験用参考書のいいとこどり(皮肉ではなく)した本で、試験対策という点ではいいかもしれません。
参考までに、行政法に限らず、基本書は目次をまず丁寧に読んで頭にいれてください。全体像をつかみやすくなります。そのうえで、本文を全体像を意識して細部に必要以上にこだわらず、どんどん先へ読み進んでください。そのうえで、その本を何度か繰り返し読んでください。400頁の本を1日10頁を40日で1回読むよりも、1日100頁を4日で10回読んだ方が学習効果はあります。
次に、基本書は試験に必ずしも試験に直結していないので、副読本でもノート替わりでも受験用参考書は1冊あった方がいいかもしれません。べつに、行政書士試験用のものである必要はなく、司法試験・予備試験・ロースクール受験生はお手持ちの択六の類で十分です。
また、多肢選択式問題で判例の空欄補充問題が出てますから、余裕がある方は、「判例百選」や橋本先生の「行政法判例ノート」などの判例集をご覧になられてもいいかと思います。ただ、受験用参考書にも判例は引用されていると思いますので、これでも試験用には十分だと思います。
あと、いわずもがなですが、勉強の際には六法を常に傍らに常備するなり、あとで確認するなり、可能な限り使い倒してください。 六法を参照しながらテキストを読みんだり、問題を解いた後で六法を確認することで、自動的に反復学習していることになり、学習効果が上がります。
いずれにせよ、法律の勉強にはある程度、暗記や記憶が必要です。そのためには反復するしかありません。
地道な作業にうんざりするかもしれませんし、投げ出したくなることもあるでしょう。私も勉強仕立てのころにその膨大な量を前にして夜中思わず大声を出してしまったことがあります。
それでも、コツコツやって、こなせない量ではありません。
ムリせず、コツコツ行きましょう!
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