1.AのBに対する請求 (1)Stg:履行不能に基づく損害賠償請求権(填補賠償) (2)Kg ①契約の締結 ②履行不能 ➡社会通念に従って判断:Cに現実の引渡し(対抗要件具備・178条、182条1項) ③損害の発生 ④「特別の事情」(416条2項)が債務者に予見可能であっ…
1. Xは、XY間の訴訟上の和解が錯誤により無効であることを主張しうるか。訴訟上の和解が和解調書に記載されると、「確定判決と同一の効力」(267条)が生じるとされるところ、既判力も含まれるかが、問題となる。 (1) 法文上「確定判決と同一の効力」とさ…
1.Xの解除の可否 Kg:①契約の締結 ②付随義務違反(受領義務) ③②によって契約目的を達成できないのと同程度の不利益をこうむったこと、または信義則違反 ④解除の意思表示 2.XのYに対する代金支払請求 (1)Stg:製作物供給契約に基づく代金支払請求権 (2…
第1.再訴の可否 1. Xは、Yに対する控訴係属中、第1審の終局判決後に訴え取り下げた後、再度訴えを提起している。かかる訴えの提起は、再訴の禁止(262条2項)に抵触しないか。 2. 以下、Xの再訴が「同一の訴え」にあたらないかについて検討する。 (1) …
1.Xの請求 (1)Stg:売買契約に基づく土地引渡請求権及び所有権移転登記請求権 (2)Kg:売買契約の締結 2.Yの反論 (1)手付倍返しによる解除 (2)Xの再反論 ア.手付けの性質:本条項は違約手付け (ア)原則:解約手付(557Ⅰ) ⇒but:①契約書に違約の…
1. XのZに対する保証債務履行請求訴訟(後訴)において前訴(XのYに対する貸金返還請求訴訟)請求棄却判決の援用をなしうるか。前訴の確定判決の既判力が後訴に及ぶかが問題となる。 2. ここで、既判力とは、既判力とは、確定判決の判断内容の後訴に対する…
1.CのAに対する請求 (1)債務不履行責任 ア.Stg:債務不履行に基づく損害賠償請求権 イ.Kg ①CA間の契約締結(主たる債務の発生原因事実) ②①に付随する債務の存在 ⇒付随義務の根拠:ある法律関係に基づいて特別な社会的接触関係に入った当事者間において…
1. XのAに対する本件土地の所有権移転登記請求訴訟(前訴)の確定判決の既判力が判決後に本件土地を譲り受けたYに対する所有権移転登記請求訴訟(後訴)に及ぶか。 ここで、既判力とは、確定判決の判断内容の後訴に対する拘束力であり(114条1項)、当事者…
1. XのYに対する会計帳簿の閲覧請求(433条)は認められるか。 (1) 会計帳簿の閲覧請求には、議決権または発行済株式の100分の3以上の株式を有する株式であることが必要であるところ(少数株主権・433条1項)、Xは、Yの株式の10パーセントを保有しており…
1.CのA(売主)に対する請求 ―債務不履行(説明義務違反)のみ (1)Stg:債務不履行に基づく損害賠償請求権 (2)Kg ①契約の締結(「契約準備段階に入ったこと」岡口・要件事実マニュアル2) ②被告に信義則上の義務違反があること(説明義務違反) ③損害の…
1. Xは、前訴(賃料相当額の支払請求)の勝訴判決確定後、現時点での相当賃料相当額と前記認容額との差額を追加請求(後訴)しているが、かかる後訴請求は、既判力に抵触しないか。 2. ここで、既判力とは、確定判決の判断内容の後訴に対する拘束力であり…
第1.設問(1) 1.Xは、監査役Yの解任をなしうるか。 (1) 監査役を解任するには株主総会の特別決議が必要であり(339条1項、309条2項7号) 、監査役はこれに対し意見を述べることができる(345条4項)。Xは、これらの手続きを経ることでYを解任しうる。 …
1.Aの請求(1)債務不履行責任構成 (1)Stg:債務不履行に基づく損害賠償請求権 (2)Kg ①契約準備段階に入ったこと ②被告に信義則上の義務違反があること 誤信惹起型:❶契約締結の可能性がないのに可能性があると誤信させた場合 ❷契約締結が確実でないの…
1. Xは、前訴判決確定後に取消権を行使して、所有権移転登記抹消登記請求訴訟(以下、後訴)を提起しうるか。既判力の基準時後の形成権行使の可否が問題となる。 2. ここで、既判力とは、確定判決主文中の判断について生じる拘束力・通用力をいい(114条1…
第1.Y1に対する請求 1. Xは、Y1に対し429条1項に基づく損害賠償請求を提起しているところ、かかる訴えは認められるか。 429条1項の責任が認められるためには、①役員等が②その職務を行うについて悪意又は重大な過失③第三者に損害発生④②③間の因果関係が存す…
1.Aの請求 (1)Stg:債務不履行に基づく損害賠償請求権 (2)Kg ①AB間の契約締結 ②債務の本旨に従った履行がないこと ③損害の発生 ④②③間の因果関係 2.Bの反論:事情変更の原則 (1) 意義:「契約締結後その基礎となった事情が、当事者の予見し得なかった…
1. Xが3000万円の損害賠償請求権の一部である500万円について請求することは、訴訟物の特定について当事者が自由に決定できるとする処分権主義(246条)から、当然に認められる。 2. では、Xは、上記一部請求の棄却判決確定後、Yに対して、残部2500万円の…
第1.X1の請求 1. X1は、Y1・Y2に対し429条1項に基づく損害賠償請求を提起しているところ、かかる訴えは認められるか。 429条1項の責任が認められるためには、①役員等が②その職務を行うについて悪意又は重大な過失③第三者に損害発生④②③間の因果関係が存する…
第1.X→Yの請求 1.X→Yの請求 (1)Stg:所有権に基づく返還請求権としての引渡請求 (2)Kg:①被担保債権の存在 ②譲渡担保設定契約 ③Aの元所有 ④A→Yの譲渡 ⑤弁済期経過 2.Yの反論 (1)本件買戻特約付売買契約 ≠真正の売買契約 →Xに所有権移転していない …
1. Xが3000万円の損害賠償請求権の一部である500万円について請求することは、訴訟物の特定について当事者が自由に決定できるとする処分権主義(246条)から、当然に認められる。 2. では、Xは、上記一部請求の認容判決確定後、Yに対して、残部2500万円の…
1. Xは、株主代表訴訟(847条3項)でYの任務懈怠責任(423条1項)を追求しうるか。 2. Xは、株主代表訴訟提起に先立ち、Aに対し、Yへの「責任追及等の訴え」提起を請求する必要があるところ(847条1項)、提訴請求が不適法であれば、訴えはふて法却下され…
第1.設問(1) 1.C→Aの請求 (1)Stg:所有権に基づく返還請求権としての明渡請求権 (2)Kg:①C所有(A元所有 + A→B + B→C)②A占有 2.Aの反論:受戻権(①被担保債権の発生原因 ②譲渡担保契約 ③①の弁済) ⇒Cの再反論:受戻権の消滅 (1)弁済期経過後:…
1. Xは、Yに対する前訴の敗訴判決確定後の後訴は、既判力(114条1項)により遮断されないか。前訴判決における理由中の判断である買収処分の有効性に既判力が生じないかが問題となる。 2. ここで、既判力とは、確定判決の判断内容の後訴に対する拘束力であ…
1. Xは、Y1‐Y3に対し、Y1らの法令違反の結果、Aに損害を与えたことが任務懈怠(423条1項)に当たるとして、株主代表訴訟(847条1項)により損害賠償責任を追求しているところ、かかる請求は認められるか。 2. 取締役は、善管注意義務(330条、民法660条)…
1.A→Cの請求 (1)Stg:所有権に基づく妨害排除請求権としての所有権移転登記抹消登記請求 (2)Kg:①A所有 ②C所有権移転登記 2.Cの反論:①被担保債権の発生原因 ②AB間の譲渡担保設定契約 ③B→Cの所有権移転(登記具備) 3.Aの再反論:弁済期における被担…
1. Yが第1訴訟の控訴審で行った第2訴訟確定判決においてXの主張する詐欺の事実が排斥されているとの主張は認められるか。第2訴訟の確定判決の既判力が第1訴訟に及ぶかが問題となる。 2. ここで、既判力とは、確定判決の判断内容の後訴に対する拘束力であり…
1. Xは、Yに対し、内部統制構築義務違反の結果、Aに損害を与えたことが任務懈怠(423条1項)に当たるとして、株主代表訴訟(847条1項)により損害賠償責任を追求しているところ、かかる請求は認められるか。 2. 取締役は、善管注意義務(330条、民法660条…
第1.Aによる弁済を行う案 1.方法:①第三者弁済 ②債務引受け ③競売手続きでAが買受人になる方法 2.①の問題点 (1)第三者弁済(474条):❶債務者が反対の意思を表示しないこと or ❷利害関係を有することが必要 (2)「利害関係」(474条2項)=弁済するこ…
1. X1は、前訴(甲土地の所有権確認および所有権移転登記請求)の敗訴判決確定後に遺産確認請求および共有持分に基づく所有権一部移転請求の訴え(以下、後訴)を提起している。この後訴請求は、既判力(114条1項)に抵触しないか。後訴の訴訟物が前訴訴訟…
1. Xは、Y1‐Y3に対し、Bに対する融資の結果、Aに損害を与えたことが任務懈怠(423条1項)に当たるとして、株主代表訴訟(847条1項)により損害賠償責任を追求しているところ、かかる請求は認められるか。 2. 取締役は、善管注意義務(330条、民法660条)お…